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2005年02月25日
SONYには本当にユーザーが見えているだろうか
BCNランキング :: 市場分析 :: ソニー、PDA撤退を決定、名機CLIEが辿った「本家なき個性派」の悲劇CLIEがすべて販売中止になるとのことだ。これでもう日本ではPalmOSを搭載した新しいPDAは買うことができなくなる。
私もCLIEを愛用していた時期がある。ついこの前までは友人に譲ってもらったVisor を使っていた。どちらもPalmOS 3.5だったけれども、PIMは使いやすく、とても重宝していた。
昨年、数ヶ月使っていたVisorが、電池を交換したとたん突然電源が入らなくなり、ついに壊れたと思って、
新しいPDAを探したことがある。(あとでわかったが実は電池の方が不良だった)。そして、
実質的には日本語PalmOSのPDAは存在しないということを知った。
(もちろん、不要な機能がゴテゴテとついていて、そのために高価格になっている最近のCLIEがあったけれども、
そんなもの私には必要ないし、ゴテゴテ機能をつけること自体がPalmOSのコンセプトとかけ離れているのではないだろうか。)
しかし、私が求めているものにかなり近い製品のカタログだけはあったのである。
その製品について、記事中でも言及されている。
03年10月末に発売された「PEG-TJ25」は、「手帳代わりに手軽に使えるクリエ」というキャッチフレーズで、 それまでのクリエとは一線を画した製品。PDAの基本コンセプトである「PIM管理」にスポットを当てたアプローチと、 6色のカラーバリエーション、2万円を切る価格が功を奏し、一気にクリエユーザーの裾野を広げた。
カタログがあるのに商品はまったく見当たらないのでサイトで探してみると、どうやら生産中止になったらしい。 そこで仕方なくヤフオクで探してみたところ、中古品は新品とほぼ同等価格で、新古品は販売されていたころより若干高値で取引されていた。
ここでひとつの疑問がわいてきた。どうやら、「PalmOSを搭載したシンプルなPDA」を求めているのは私だけではないらしい。 ところが、SONYはこの市場をまったく無視して、ゴテゴテ機のラインのみを残すという判断をしたらしい。 引用記事の記者の方の分析にあるように、
多くのメーカーが参入する大きなPDA市場において「特色のある、 ソニーらしい製品」を発信するというスタンスが、クリエの商品コンセプトの柱だった。「TJ25」や「TH55」のように、 PalmOSのコンセプトである「PIM」に絞り込んだ製品は、本来ソニーではなく本家である PalmComputing社が発信すべき製品であった。しかし、その本家が存在しない今、 日本のPalmユーザーは主流製品をソニーに求めるようになった。その結果、 図らずもソニーは市場全体のメインストリームになってしまったというわけである。
なるほどCLIEは「ソニーらしい製品」なのかもしれないが、人々がPalmに求めるものは何か、 ということを本当に考えて作られていただろうか。TJ25のヒットは、CLIEの方向性を見直す機会にはならなかったのだろうか。 「図らずも市場全体のメインストリームになった」ことは、方針を転換するきっかけになるべき出来事だったのではないだろうか。
もしかしたら、そんなことは百も承知なのに、 市場の動きにすぐに対応がとれるような組織ではなかったということなのではないか?
推測ばかりでものを言っては無責任きわまりないのだが、 おそらくは多くのPalmユーザーが残念に思っている完全撤退という事態について、いろいろと余計な詮索をしたくなってしまう。
Palm自体がジリ貧の今、そのニッチな市場にしがみつく積極的な理由がない、
と言われてしまえばそれまでなのだが、高機能でなくてもよいから、
本当に必要とされるものを作り続けてくれていればまた買ったかもしれないのに、と思うのは私だけなのだろうか。
投稿者 zen : 10:18 | コメント (0) | トラックバック
ubicast blogger
ubicast blogger というソフトをインストールしてみた。
クライアントサイドで稼動するアプリケーションで、blogへの記事の投稿が簡単になる、 というもの。
こうして使っていると、メールを書いているような感覚で記事を作成することができる。
webベースの入力ではテキストの入力エリアのサイズに制限があって、 全体を読むことができず、不便さを感じていたので、これは重宝するかもしれない。 特に文字のスタイルを変更したときに、結果がすぐにわかる (いわゆるWYSIWYG)なのはとても使いやすい。
画像もドラッグ&ドロップで貼り付け可能。ためしに使用中の画面を貼ってみる。
こんな感じ。サムネイルの設定はできないようだけど、この手軽さは画期的、かもしれない。
貼り付けたイメージのサイズが大きすぎたので、サムネイルを使えるように再度アップロードし直した。プラス5分、というところか。投稿者 zen : 09:04 | コメント (0) | トラックバック
2005年02月20日
3月のライブのお知らせ
次回、3月のライブのお知らせです。
3月12日土曜日、桧山岳彦さんのユニットで上馬のGasoline Alley に出演します。
19:00 開演予定 入場 1500円+1ドリンク500円です。
ガソリン・アレイの場所:
世田谷区上馬4-11-19 地下1階 電話:03-3412-8933
田園都市線駒沢大学駅下車 西口を出て、246を左(渋谷方面)に向かって約300mほど歩くと環七の上馬交差点に出るので、ここを左(高円寺方面)に曲がって約150mほど歩くと左側にあります。地下1階です。所要時間だいたい8分。
Gasoline Alley のホームページはこちら。
当日のカップリングは青木研治さん。この方、桧山さんによれば詩人で、朗読をされるらしいです。楽しみです。
今回は、新曲を披露できる見込み。
お時間のある方はぜひ遊びにいらしてください。
よろしくお願いします!
投稿者 zen : 00:50 | コメント (0) | トラックバック
2005年02月19日
堀江くんと糸山さん
ライブドア堀江くんの下品な顔は見たくない ケンカのやり方を知らなすぎる
最近、テレビをあまり見ていない。正確には、見る番組が非常に狭い範囲に限定されている。ワイドショーとかバラエティと呼ばれるものはこの1年でたぶん2時間くらいしか見ていない。
だから、動くホリエモンを1度も見たことがない。伊集院光に似ているという話を聞いたことがあるが、どれほど下品な顔をしているかは全く知らない。糸山氏によれば
いびつなCBで資金調達、TOB規制をすり抜け株式を取得、TVでは下品な顔でハッタリ大会だ。世界の洗練されたM&Aからは程遠いし何よりも既存の株主に何ら利益をもたらしていない。
確かにホリエモンのとった方法に無理があるのは素人目にも明らかだと思う。そして、制度の盲点をつくようなやり方はいやらしく映る。無理な資金調達が株価の下落を招いて既存株主の利益を減らしているのも事実だろう。
だが、ホリエモンの顔を下品だと批判されるご自身は果たしてどうなのだろうか。
糸山氏の考える「洗練されたM&A」とはいったい何だろう。何のために企業買収が行われるのだろう?
一部の金銭的に恵まれた人々が、糸山氏と同様に「極限まで営利を追求」しているからなのではないのか?得られるものはすべて得て、独占したい。そうお考えだからなのではないか?
仮にそれが正しいとするなら、いったいホリエモンと糸山氏の間にどんな差があるというのか。たとえ手法が洗練されているとして、基本的な価値観にどれほどの違いがあるのだろうか。私には、よくわからない。
そんなに独占したければ、勝手にやってください。
でも、すべてを独占することなんて、到底できるわけがないと思いませんか?
投稿者 zen : 02:24 | コメント (0) | トラックバック
2005年02月17日
あっと、ニフ
Niftyがついにサービス終了だそうです。
とは言うものの、まだやってたの?というのが正直なところ。
私はその昔Mac(当時IIVxだったかな)+14400bpsのモデムで定番のソフト(名前は忘れちゃったけど)で毎日AutoPilotさせてたものです。10年か、11年前かなあ。
当時のニフティには「フォーラム」という掲示板ベースのコミュニティがありました。今の各種ネット掲示板の前身ですね。とにかくすべてがテキストベースだし、回線は9600か14400だし、電話代が気になるからずっとつないでいられないし...。今に比べれば本当にのんびりしたものでした。
みんな管理人の顔色伺ってる感じで、2ちゃんみたいな野放し状態はまったく考えられなかった。
でも今にして思えばちょうどいいスピードだったのかもしれません。
ニフティで一番の思い出は、当時F1が今よりもずっと流行っていて、ニフティにもFMORTOR4Fというフォーラムがあり、そこではレースのたびに順位予想コンテストをやっていました。確か94年のハンガリーGPだったと思うのだけれど、この予想コンテストで全体の2位になって、Tシャツをもらったことがあります。あれはびっくりしたな~。懐かしいですね。
94年のハンガリーGPは確か右京が予選4位だったのに1週目でコースアウトしたりしてたんじゃなかったかな。あの年のティレルは異常に速かったですね。
ところでFMORTOR4Fとは何のことだかわかりますか?
4輪モータースポーツ[MOTOR4]のファン[F]のフォーラム[F]。ほとんど暗号ですね。この辺にも時代を感じますね。
投稿者 zen : 01:01 | コメント (0) | トラックバック
2005年02月13日
天才少年&怪人 Part2
さて、続きを。
後半はいよいよお目当ての "チャイコフスキー/交響曲第5番 ホ短調 Op.64" です。
結論から言ってしまうと、すごく良かったです。いや、ほんとに良かった。ホールの音がよかったし、オーケストラの演奏がよかったし、曲も(知ってたけど)よかった。自分はクラシックのコンサートにそんなに行ったことがあるわけではないのですが、他の人が見てもきっと良かったと思うんじゃないかなあ。少なくとも私は大満足でした。
なにより、家でCDやiPodで聞いているのがいかに半端なものかというのを思い知らされました。特に低音弦のパートが、本当によく聞こえて、これが本来の音なのか!と、目ウロコ状態でした。
チャイコフスキーのこの曲は、チェロとコントラバスという低音の弦が準主役と言っていいほど多用されています。(いや、多用されていることに改めて気がついたのですが)。そして、このパートが全体の出来を左右するように思いました。しかしながら、このオーケストラの低音弦はどっしりと安定したいい演奏を聞かせてくれました。第1楽章の出だしのあの重ーいテーマと、第4楽章の出だしの力強いテーマと、どちらもとてもよかったです。
さらに、オーケストラは生で聞かないとだめなんだな、と心底感じました。音のダイナミクスやパートごとの音量バランス、全体の音の厚みなど、想像していたものとはまったく異なり、本当に驚きました。きっとホール自体の音の良さも影響しているのだと思います。
曲については、チャイコフスキーはきっとかなりベタな方だと思うのだけれど(同じ時代の他の作曲家と比較するといかにベタな曲かがわかる)そんなことには関係なくこのわかりやすさに惹かれてしまっています。他の交響曲もぜひ聞いてみようと思います。そして機会があればまた生で聴いてみたいものです。
最後になぜ「怪人」なのかを。読響から送られてきたチラシには「怪人ラザレフ 怒涛のチャイコフスキー」というタイトルがついていました。このセンスになんとも読売感が出ています。ちなみに天才少年の方のキャッチコピーは「美少年・神童・サラブレット!」とこちらもすごいです。ちなみにタイプミスではなくほんとにサラブレッ「ト」と印刷されてました。
というわけで天才少年&怪人のお話はおしまいです。彼らのおかげで充実した1日でした。
投稿者 zen : 02:17 | コメント (0) | トラックバック
天才少年&怪人 Part1
昨日、こんな公演を観に行って来ました。<読響> ラザレフのチャイコフスキー五番 ジェヴィツキのピアノ協奏曲 : お知らせ : 読売新聞
実は、昨年かなり久しぶりにクラシックのコンサートを見に行きました。9月に都響の展覧会の絵を。10月には調布市のNPOが主催した市民オペラ(これがすごくよかった...)を。というわけで最近クラシックづいているのです。
今回は東京芸術劇場で読響という、(私にとっては充分)ゴージャスな組み合わせです。この時期いくつか候補はあったのですが、連れ(母です)とチャイコフスキーの5番を聞こう、ということになりこの公演を選びました。
前半は、スタニスラフ・ジェヴィツキというまだ17歳の天才少年のピアノで、 "ショパン/ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 Op.11" でした。あんまりコンチェルトって聞かないので、(なんだかピアノとオーケストラが対等に存在するという構図に無理があるような気がして好きではないのです)この曲も初めて聞く曲。曲の好みはともかく、「天才少年」は見ていてなかなか面白かったです。いや、手の動きが速い速い。音の粒も異常なほどそろっているし、まるで機械のよう。早弾きオンリーのギタリストを見ているとサーカスの曲芸を見ているような気分になる、あの感覚に陥りました。ピアノのことはあまり詳しくわかりませんが、すごくうまいのは間違いありません。ただ、若いなあ、とは思いました。
アンコールを3曲もやってくれました。2曲目にリムスキー・コルサコフのくまん蜂をやったのだけど、もう異常な早さで口があんぐり、という状態でした。
3曲目が軍隊ポロネーズだったのですが、それまでの曲にくらべて超絶な部分が少ないせいか、弾きはじめは「あれ?」と思ってしまうくらいおとなしく感じてしまった。それでも後半に行くにしたがってどんどん良くなって、しっかり弾ききってくれました。好きな曲だったのでちょっと得した気分です。
ちなみにショパンのコンチェルトは第2楽章がすごくゆっくりしたテンポで、なんともいい気持ちに...。うーんこれは眠くなるかもね~、と思っていたら、私のまわりで少なくとも4人、いや5人は寝てました。それはそれでやっぱり音楽の力だよなあ。しかもかなり強力な...。
(Part2へ続く)
投稿者 zen : 01:52 | コメント (0) | トラックバック
2005年02月08日
2/5 @ガソリンアレイ
先週の土曜日2/5、ガソリンアレイでの桧山岳彦さんのライブに出演しました。
ご来場いただいたみなさまありがとうございました。
当日の演目。前回と同じだったのですが、今回は、橋本志穂さんがなんと当日飛び入りで歌ってくれました。
1. BUTTERFLY ベース
2. HUNTER ベース&コーラス
3. Happy Birthday ギター
4. STAY ギター
5. I KNOW IDON'T KNOW ベース
6. MONKEY with GUN ベース&コーラス
7. 月 ベース
8. アコード ギター
アコード、回数を重ねるにつれて完成度が上がってきている気がします。特に、エンディングのところが気持ちよいかな、と。
ここで客席から志穂さん登場。お仕事のあとで駆けつけてくれたそうです。いきなりだったのに声が伸びる、伸びる。さすがです。
9. プラスティックの岬 ギター
10. AFTER THE RAIN ベース
11. 空 ベース
志穂さんがところどころアドリブっぽいからみをしたりして、私も小澤さんもついつい反応していました。まったく予定していない、その時限りの音が織り成す偶然のテクスチャ、とでも言ったらいいのでしょうか。演奏していてとても楽しかったです。
この日は対バンがなく、私たちだけ。リハーサルも比較的余裕を持ってできました。
そのせいかどうか、モニターがすごくよかったので、非常にやりやすかったです。
そうそう、当日は私が前にいたバンドのリーダー山口タケオンが来てくれました。私が見に行くと緊張する、と以前彼が言っていましたが、よくわかりました。結構どきどきしましたね。
終了後の打ち上げ中にマスターがタケオンCDを店内でかけてくれたのですが、なんつーか、こっぱずかしい感じでした。桧山さんは私がスティックを弾いている”Mindscape"を気にいってくれたみたいでした。
タケオンCD”1st”もよろしくお願いいたします。
そういえば曲の合間に桧山さんから、いつごろからギターを弾いていたか、なんて話を振られて、「こりゃ長くなる」と思って適当にお茶を濁していたのですが、はじめてギターを手にしてからもうかれこれ30年以上になりますね~。チビのころはちゃんと弾いていたわけではないけれど、まあ年数的にはそれくらい。
光陰矢のごとしとはこのことですな。
次回は3/12土曜日に同じくガソリンアレイに出演の予定です。
お時間のあるかたはぜひ。
投稿者 zen : 16:53 | コメント (0) | トラックバック
2005年02月03日
何がお年玉?
2005年の落とし玉 人気デジタルカメラ5機種を“壊れる”まで落としてみた! (其の1):デジタル家電総合情報サイト:Digital Freak
最近、ニュージーランド在住の知り合いがマイミクシに加わった。彼のBlogからたどったのがこのリンク。
世の人がどう考えるかは知らないが、非常に不快なものを感じる。
形あるものは必ず壊れる。だから、不注意でデジカメを落としてしまったり、ぶつけてしまって壊れてしまう。それは仕方がないことだと思う。
でも、この記事の筆者のように、
今回は“壊れる”ことが前提というか“壊す”ことが最大のポイントになるため、いずれも編集部の経費で購入した。つまり、テスト後は新品で買ったカメラがろくに使いもせず一瞬でただのゴミになるのだ。
などと平然と言ってのける神経はいったい何なのだろう。必要もないのに壊すことを前提にモノを購入するなんて、驕りもはなはだしいのではないか。
さらに、
あまりにも生産性のない企画のため、ダメ元で弊社のお金を牛耳る経理担当の役員と相談したところ、この役員の反応は意外にもかなり乗り気。それで、カメラ購入金額は全部で25万円以上かかるのだが、企画書や決済願など1枚の書類もなく、すんなりと企画にゴーがかかったのだった。
他の人がどう考えるかはわからないが、私はこの会社、何かがおかしいと思う。
面白ければそれでいい、という考えなのだろうか?25万くらい、屁でもないからどんどん壊せ、という考えなのだろうか?
彼らは 、ぼくら日本人が「ゴミ」として捨てているラジカセが、アジアの国でどんなに重宝されているか、考えたことがあるだろうか?
25万円あったら、どれだけの子どもたちが飢えをしのげるか、考えたことがあるだろうか?
もったいない、という言葉を、その概念を知っているだろうか?
そう思ってしまう私は、今の日本の社会では変人なのかもしれない。世間一般の感覚から離れているのかもしれない。
でも、こんなレポート記事、ほんとうにふざけているとしか思えない。金さえあれば何やってもいいんだろうか。
大手ITベンチャーのカルチャーって、ほんとうに情けなくなる。
そう思うのは私だけなのだろうか。